問題解決には2つの方向性があります。
一つは、不具合や原因を究明し、改善することで問題を解決する「ギャップ・アプローチ」です。
機械やシステム、モノの不具合の修理・改善では真の原因究明が不可欠です。
ただし組織の問題、人の問題となると複雑で難しい上に、ともすると原因究明が犯人捜しになってしまったり、働く人のモチベーションを下げるデメリットもあります。
もう一つは「未来のために何ができるか…」にフォーカスしていく課題解決志向の手法です。
「ポジティブ・アプローチ」と呼ばれます。
「ソリューションフォーカスト・アプローチ」と呼ばれる心理療法もあります。
このポジティブ・アプローチでは、何があれば理想に近づけるか、つまり達成への「リソース(資源)」に焦点を当てて考えることが特徴です。
「やらねばならないこと」「出来ないこと」「原因と対策」にこだわるよりも、「すぐに出来ること」、本来持っている「強み」の活用にパワーを集中する手法です。
●ギャップ・アプローチで感じてしまいがちなこと
「弱点克服には時間や労力がかかりそう…」
「やらなければいけないのはわかるけど嫌だな…」
「自分は苦手で訓練も苦痛…」
「そもそも本当にこれが原因なのか…」
●ポジティブ・アプローチでは
「それならすぐにでも出来る」
「はじめてだけど、やりがいがありそう」
「得意なのでやっていて楽しい」
「やり始めて、もっと良いやり方が見つかれば変えてもいい」
このポジティブ・アプローチを習慣にすることは「どうしたら出来そうか」を考えることを習慣にすることでもあります。自然と気持ちが前向きになります。
また、苦手なことを抱え込まず、得意な人にやってもらう。周囲からのサポートを受けることで肩の荷が下り、逆に他者への感謝の気持ちが増え、その人のパートナーシップ、コラボレーション、チームワークへの意識を高めます。
その分、達成へのリソース(資源)である自分の「強み」をより多く活用できます。
さて、あなたには、どんな「強み」がありますか。