お店の前に長蛇の列・・・いわゆる行列店を見ると、つい自分も並んでしまうことはありませんか。このように「多くの人がある選択をしていると、さらにその選択をする人が増える」この現象は「バンドワゴン効果」と呼ばれます。
■バンドワゴン効果とは
バンドワゴンとは、パレードで先頭を走っていく楽隊車のこと。派手で華やかなバンドワゴンに乗るということは、多数派に賛同する、時流に乗っていくことでもあります。
バンドワゴン効果とは、米国の経済学者 ハーヴェイ・ライベンシュタインが提唱した現象で、多くの人が選択しているものは、さらにより多くの人が選択するようになることを表しています。「人気があるな」と感じると多くの人が同調する。そんな心理効果です。
■「売れ筋」「No.1」表示
よく「売れ筋商品」「No.1」という表示を見かけますよね。店頭POPやWEBで表現すると、販売促進に大きな効果があります。
■行列店
新規開店では、目玉商品での誘因など、お客様の行列(時にはサクラも?)をつくるのも常套手段です。
■商品がイマイチでも、評価してしまう心理も
1時間行列に並んでやっと食べられたラーメン。『思ったより普通だな』と心の中で感じていても、並んだ1時間がムダだったと思いたくないのが人情。「あーおいしかった!」と自分の受け止め方を捻じ曲げてしまうことも多いものです。これは「認知的不協和」と呼ばれ、矛盾する二つの認知を抱えてしまった時に矛盾を解消するために自分の思考・言動を変えてしまう傾向のことで、バンドワゴン効果を助長することがあります。
■バンドワゴン効果を回避する
つい、多勢に与(くみ)してしまう人の心理を活用した仕掛けが世の中には多々ありますが、何でも多数派であれば良いというわけではありませんよね。
「自分自身は本当はどうなのか」
自分のこだわりや自分らしさも大切にしたいところです。
また、重要な意思決定、経営判断や政治・社会的判断の場面では、このような仕掛けに安易に流されないことが必要ですね。