心理学をビジネスに活かそう!(19)ザイアンス効果(単純接触効果)

カテゴリ
人事コラム  教育・研修  社員を育てたい 
タグ

赤の他人のはずが、なんだか親しみを感じることってありませんか。例えば、毎日立ち寄るコンビニやコーヒーショップの店員さん。いつも配達に来てくれる宅配便スタッフ。毎朝TVから流れてくる音楽、News番組のアナウンサーなど、繰り返し聞いたり観たりしているうちに、親しみや好感を持つようになることを「ザイアンス効果(単純接触効果)と言います。

■ザイアンス効果

 「接触回数が多いほど、人は親しみを持ちやすい」という心理効果のことを「ザイアンス効果」といいます。「単純接触効果」とも呼ばれています。1968年、アメリカの心理学者 ロバート・ザイアンス によって提唱されました。

このザイアンス効果は、友達づくりや恋愛などのプライベートでの人間関係でも体験があると思いますが、マーケティングや営業活動でも大いに利用されています。



●リターゲティング広告(Web広告)

WEBで一度観たサイトの商品が、全く他のサイトを閲覧していても広告として表示されることがあります。あなたの閲覧履歴によって、リターゲティング広告として表示されるようにする仕組み。関心を寄せた商品への接触(広告表示回数)を増やすことで購入へとつなげていく仕組みですね。



●TVCM

TV番組には、同じCMが流れています。繰り返し観ることで、視聴者の認知度や親しみ、好印象を形成し購買につながることが期待されます。また、朝の出勤前に観たCMが通勤電車内の広告や駅ポスターと連動すると、さらに接触回数が増えます。



●SNS/メールマガジン

SNSの公式アカウントなどでフォロワーになってもらったり、メルマガ会員登録をしてもらうこともザイアンス効果を活用するためにたいへん有効です。続けて情報を発信していくことでフォロワーの認知・好感度を形成することもできます。



●営業活動で客先に足を運ぶ。

古いタイプの営業スタイルとも言えますが、顔を合わせる回数=接触頻度を上げることで親近感を形成できます。ただし、相手の迷惑になるような会い方だと、かえって印象を悪くしてしまうこともありますので注意が必要ですね。



●社員間の関係構築にもザイアンス効果を活かそう

普段は仕事で接しない同士も、社内イベントやミーティングなど顔を合わせる機会があれば、親しみがもてる間柄になっていけます。社内でもザイアンス効果を活かし、いざという時に連携できる良い関係構築をはかっていきたいものですね。



●ザイアンス効果を生む接触回数は10回

接触頻度を上げても、すべての人が関心を高めたり、好印象をもったり、購入動機を形成してくれるわけではありません。あまりに頻繁だと、関心を持たない人にとってはしつこいと感じられるだけです。リミットは10回程度と言われます。10回のうちに、どう好印象を築けるかが大切なようです。



接触回数を増やすことだけで、親しみを持ってもらえるザイアンス効果。いろいろな場面で活かしていきたいものですね。

 

関連記事

【新卒採用】26卒の採用市場動向から見る「ワンキャリア」活用術

新年度に考えたい「採用ツール」の役割と、戦略的に使う方法

【飛竜企画設立50周年特別企画】特別講演会&懇親会を実施致しました!

闇バイト?ホワイトバイト?応募者から誤解されない求人内容のつくり方

今年度こそ「自社の採用プレゼンテーション」を真剣に考えよう