決して「給与・待遇」ではない、説明会資料(採用ピッチ資料)で訴求すべき企業の「動機付け要因」

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<この記事のポイント>

・説明会で話したことが学生に伝わらないのには理由がある
・給与・待遇だけではなく「動機付け要因」に着目しましょう
・具体的な考え方の例もご紹介します

 

2024年のマイナビの調査では、25卒就活生が企業選びで最も重視するポイントとして「給料」を抑えて「やりがい」が1位となっています。

参考記事:25卒就活生が企業選びで最も重視するポイント、「給料」を抑えた1位は? https://news.mynavi.jp/article/20240416-2927926/

こうした「目に見えない企業の良さ」、母集団形成の難しくなる今後ますます大切になると思われるものの、具体的にどんな考え方で訴求をしたらよいのか?わからない会社さんのために、考え方のエッセンスをご紹介します。



目次

ハーズバーグの「二要因理論」とは



 アメリカの心理学者フレデリック・ハーズバーグは、1966年に「二要因理論」を提唱しました。この理論では、職務満足に影響を与える要因を「衛生要因」と「動機付け要因」の二つに分類しています。

 先述のマイナビの調査でも分かるように、近年の学生は、従来の「衛生要因」よりも「動機付け要因」を重視する傾向が強まっています。

会社説明会で「会社を説明する」は間違い?

2025年卒の学生1人あたりの説明会参加数は、2024年4月時点で平均22.6社。
(キャリタス就活 https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/04/202404_gakuseichosa_kakuho.pdf)

単純計算で、御社は22.6分の1となります。

 一方、企業が行う説明会の内容は、まだまだ画一的であるのが現状。
多くの企業が実施する会社説明会では、以下のような内容が一般的です。

 これらは主に「衛生要因」に関する情報であり、学生にとっては多くの企業から同様の説明を受けるため、差別化が難しく、印象に残りにくい傾向があります。

これらの情報は「どこも一緒」と感じられ、飽きてしまうことも少なくありません。
また、「エントリーするかどうかが決まっていない企業には、対面ではなくオンラインで済ませたい」いわゆる「タイパ志向」も学生に広がっている中、「この情報は前見た情報と同じだな」と思われると、容赦なくその企業は「エントリー対象外」とみなされてしまいます。

「動機づけ要因」こそ、企業の差別化の源泉~説明会で伝える内容を再考しましょう~

「企業の初任給増」ばかりが取り沙汰される世の中ですが、当然、求職者のモチベーションはそれだけではありません。冒頭のお話に立ち返り「動機づけ要因」を理解した上、自社で学生が何を実現できるか?を、要点を捕まえてメッセージングする必要があります。

3.1 「動機付け要因」の主な内訳

 動機付け要因の内訳としては、主に下記の5つがあります。

これらを11つ具体化していくことから始めましょう。
簡単な観点の例をご紹介します。
「すべて」に当てはまることがなくても構いません。

◯達成感
・この仕事は誰を満足させ、結果として自分にどんな喜びが返ってくるか?
・ステークホルダーは誰がいるのか?世の中に与える影響は?

◯ 承認・評価
・仕事の中身を評価する仕組みはあるか?
・具体的にどんな形で承認するのか?結果だけでなくプロセスを評価する仕組みは?

◯仕事そのもの
・仕事の内容で一番頭を使う部分は?
・現役社員が「この仕事面白い」と感じた瞬間のアンケートやインタビュー

◯責任
・自己決定性や裁量権はどこまであるか?

◯成長・昇進
・スキルアップやキャリアアップの環境はあるか?
・どのようにして成長できたかエピソード

こうした観点から自社のことを分析すると、自ずと自社の強みが見えてきます。参考にしてみてください。

考える時間がなくてもできる施策例



 そうは言っても、自社の強みを考える余裕がないということも多いと思います。

まずは下記の内容を少し意識するだけで変わるかもしれません。
・資料冒頭に「今日伝えたいこと」を3点にまとめて入れる
・資料の末尾にも同じことを入れ、伝えたいことを強調する
・全般的に文字の大きさを
 見出し:2432pt
 本文:1824pt
 にし、無駄な情報は省く。特に、対面説明会でプロジェクター投影の場合、18pt未満は学生に見えない可能性が大きいです。
・写真を大きく使う。会社の雰囲気を伝える写真は多ければ多いほどよいです。

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