<この記事のポイント>
・学生は、地元で就職したい
・でも、地元以外の企業のみならず、地元だけでも競合がたくさん
・明日からできる差別化のTipsを少しだけご紹介!
地方の中小企業が新卒採用で大都市や大手企業と競争するために打ち出すべき強みをデータとともに解説します。
そもそも、学生は地元で就職したいのか
マイナビキャリアリサーチによると、2025年卒業予定の大学生の約62.3%が地元就職を希望しています。
この数字は23卒~25卒まで3年連続で6割を超えており、地元志向の学生はとても多いです。
また、地元就職を希望する学生の主な理由は、「両親や祖父母の近くで生活したいから」(47.2%)や「実家から通えて経済的に楽だから」(37.5%)など。ほか、差がなく「地元での生活に慣れているから(36.5%)」「地元の風土が好きだから(31.4%)」「仕事とプライベートを両立させたいから(25.4%)」と続きます。
一言で表すと、生まれ育った街の周りの人達の顔が見えるところで、安心して働きたい。また、経済面でもいざというときに安心できることが学生のモチベーションと言えます。<出典:2025年卒学生の地元就職意向 https://career-research.mynavi.jp/reserch/20240509_75888/ マイナビキャリアリサーチ>
想定しておくべき「採用競合」
さて、そうは言っても、「地元で働きたい人を奪い合う」競争もあります。例えば、地元密着企業になにがあるかというと…
・地方銀行/信用金庫
・自治体/公務員(市役所・県庁・警察など)
・電力・通信・インフラ系企業(○○電力、△△ガス、□□通信)
地元の就職先の中でもこれらは圧倒的に強く、逆に
・専門商社
・自動車販売会社(カーディーラー)
・地元の中小メーカー
などは採用に苦しむ場合が多いです。
よくある失敗~情報を全部入れすぎて学生には伝わりづらい内容に
最もよくあるのが、こんなメニュー。
一見「普通」に見えます。しかしこの「普通」をまんべんなく詰め込み、1~2ヶ月の短期間に多種多様な会社を受験している学生にとっては「何も印象に残らないよ…」というケース、とても多いのです。説明会で多くの情報を詰め込みすぎると、学生にとって理解しづらくなり、印象に残りにくくなります。重要なポイントを絞り、簡潔で明確なメッセージを伝えることが大切です。
明日から変えられる情報伝達~観点として、考えたほうが良いこと
さて、その「情報の伝え方」。いろいろテクニックはあります。しかし、ここでは1つにポイントを絞ってお伝えします。
「特別なこと」をする必要や「ウチの強みってなんだっけ…」をウンウンと考える必要はありません。一度、原点に立ち戻って、下記のようなことを考えてみましょう。
自社の仕事内容はなんですか?
実は、学生が説明会で一番知りたいのは「仕事内容」(出典:「マイナビ 2025年卒 学生就職モニター調査 4月の活動状況」https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2024/05/s-monitor-25-4-002.pdf)。そんなの説明しているよ!という会社さん、さて次の観点ではどうでしょうか?
・お客様はどんな業界の人が多い?写真や動画、インタビューなどをしっかり使おう
また、視覚的なコンテンツを活用して、職場の雰囲気や社員の声を伝えることで、学生に具体的な働くイメージを持ってもらえます。例えば、職場の風景や社員のインタビュー動画を用いることで、企業文化や日常の業務をリアルに伝えることができます。
地方の中小企業が新卒採用で成功するためには、説明会での効果的なPRが不可欠です。情報を精査し、ポイントを絞って伝えることで、他社との差別化を図り、学生にとって魅力的な企業として認識してもらうことが重要です。独自の取り組みや視覚的コンテンツを活用し、印象に残る説明会を実施しましょう。