’27夏インターンシップから秋・冬への状況と、学生へのメッセージの再考

直近プレ期の傾向は「対面でじっくり」
8月が終わり、2027卒(以下27卒)の学生を対象とした夏インターンシップ傾向も出揃ってきました。
今年の傾向を振り返ると、短時間のショートプログラムは意外と伸び悩み、一方で対面でじっくり関われるプログラムは早々に満席となる企業が多かったのが、筆者の周りでは特徴と感じられました。
コロナ禍を経てオンライン施策は定着しましたが、学生の関心は「リアルな現場感」「社員との直接対話」にシフトしています。特に積極的な学生ほど、職場の空気や社員の人柄を知りたいと考えている、と見ています。
多層化する学生の就活~狙いの定め方がポイント
各ケースごとに差はありますが、夏インターン終了後、学生の動きは次のように大きく4つに分かれます。
レイヤー |
学生の特徴 |
今後の動き |
企業側の対応ポイント |
① 早期選考突入層 |
夏に複数社参加し、志望業界・企業を固めた層 |
すでに早期選考へ |
今から狙うのは難しい |
② 絞り込み層(ボリュームゾーン) |
夏で体験し、業界や企業を比較中 |
志望先を探しながら秋冬へ |
ここに割り込めるかが勝負 |
③ 出遅れ層 |
夏に参加できなかった/落選した層 |
秋冬でリカバリーを狙う |
「今からでも大丈夫」という訴求 |
④ 未着手層 |
夏は動けず、就活自体に出遅れている層 |
秋以降ようやく活動開始 |
業界研究や基礎学習の場を提供 |
自社は誰を狙うのか?
夏の段階で「全員に広くアピール」していた企業も、秋以降は戦略を絞り込む必要があります。
- ①早期選考突入層は、動きが早くすでに接点を築いた企業が有利。後追いは難しい。
- ②絞り込み層は最も数が多く、まだ他社と比較検討中。差し込みやすい一方で「自社らしさ」を尖らせなければ埋もれるリスクもある。
- ③出遅れ層には「ここからでもキャッチアップできる」メッセージが効果的。
- ④未着手層には、まず業界や職種を理解できる入り口を提供することが信頼獲得につながる。
このように、狙う層を見定めて訴求内容をイメージしていくのが採用のカギです。
秋からインターンを始めるメリット
「夏に出遅れた」と感じている企業もあるかもしれません。しかし実際には、秋からインターンをスタートする企業も少なくありません。
むしろ、秋以降は以下のメリットもあります。
- 夏より落ち着いた学生とじっくり向き合える
- 志望業界を絞り込みたい学生に刺さりやすい
- 出遅れ層・未着手層に「セカンドチャンス」を提示できる
重要なのは、夏の形式を踏襲するのではなく、秋冬市場に合ったメッセージとプログラムに(あまり手間を掛けずに)アジャストすることです。
学生へのメッセージをどう考えるか
学生は今、理念や抽象的なスローガンではなく、「自分にとって意味のある具体的な学び」を求めています。
層別に響くメッセージの例を挙げると:
学生層 |
有効なメッセージ例 |
② 絞り込み層 |
「インターンで見えた課題をさらに深められる成長の場」 |
③ 出遅れ層 |
「秋からでもキャッチアップできる。基礎から学べるプログラム」 |
④ 未着手層 |
「まず業界を知ろう。就活の第一歩をここから一緒に」 |
こうした学生の立場に寄り添ったメッセージに転換することが、応募者との接点を強化するポイントになります。
まとめ
’27夏インターンシップを経て、学生は次の段階へと進み始めています。
企業が今考えるべきは、**「どの層を狙うか」と「その層に響くメッセージをどう設計するか」**です。
採用資料やプログラムを見直し、秋冬市場に最適化することが、学生の共感と応募につながります。
もし「ターゲット層が定まらない」「資料の作り込みが追いつかない」と感じている企業様は、ぜひ一度ご相談ください。
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