心理学をビジネスに活かそう!(10)バーナム効果

SNS広告やWEB広告を見て、「あっ、自分のことだ!」と感じてClickしてしまうことはありますか。その広告には、巧みに「バーナム効果」が使われているかもしれません。
■バーナム効果とは
多くの人に当てはまりそうなことを言われているだけなのに、まるで自分のことだと感じてしまう心理効果のことです。言われた人は、強い興味・関心を持ちやすくなります。どんな例があるでしょうか。
●血液型性格診断
「A型のあなたは几帳面」。・・・と言われると、その人は、「まぁ時間は守るな」と、当てはまる事柄を想起して納得する一方で、少々ズボラなエピソードなどは、排除してしまいます。
「反面、慎重な一面もあるよね」と言われると、今度は慎重になったエピソード自ら集め出すなど「確証バイアス」の働きも加わります。
●占い
「気になっていること」や「解決したい悩み」をそのように伝えられると、「自分のことだ」と関心を高め、また「自分を分かってくれる」と好感を持ち、相手を信頼するようになります。
■マーケティングやコミュニケーションに活かす「バーナム効果」
●広告・LP(ランディングページ)への誘因に
Webサイトでこんなキャッチフレーズに目を止めてしまうのは私だけでしょうか。
「あなたにピッタリ!絶対食べても太らない食事法」
「今年こそ、ゴルフで100切り!」
「わずかな副業で年収100万円アップできたら」
●ビジネス会話や商談で
多くの人が当てはまることでも、「あなたは・・・」と伝えることで、その人にとって、自分ごとで捉えられやすくなり、「私の悩みを分かってくれる」と相手から好感を持たれ、良好な関係を構築できるようになります。
「苦労して採用内定を出した学生だからこそ、定着率をアップさせたいのではないでしょうか」
「もっと気軽に相談したくなる窓口サービスにしたいとお考えではありませんか」
「御社も、良い提案が社員からどんどん上がるような組織にしたくはありませんか」
■バーナム効果 応用のポイント
●2人称(主語をあなた)で表現する
●「そうありたい」と共感する「前向き」な表現で
さぁ、あなたはどんな場面で応用してみたいですか。