社会人に求められるもう一つの能力「感情知能(EQ)」

ビジネスでは、業務成果が求められるため、業務フローや固有の専門知識の習得にのみ関心が向きがちですが、仕事で成果を出すためには、実はもう一つ大切な能力があることをご存じでしょうか。それは「感情知能」とも言われるEQ能力のことです。
●「EQ」とは
「感情知能」とも言われ、感情に気づき、理解し、上手に付き合う能力。EQ発揮に
よって、やる気を出したり、人との関係が良くなるなど、その人本来の知的能力や
持ち味も十分に発揮でき、成果を出しやすくなることが研究で知られています。
●「EQを発揮する人」とは?
(1)自分の気持ちを前向きにできます。
人の感情は何かのきっかけで変化します。
怒ったり、喜んだり、驚いたり、落ち込んだり・・・。
自信を無くしたり、悔んだり、浮かれたり、悲しんだり・・・。
直前に起きた出来事のせいで、イライラを引きづったり。
そのままの気持ちでは、今、そしてこれからやるべき仕事に悪い影響を及ぼすこ
ともありますよね。
でもEQの高い人は、今、どのような感情にコントロールできれば、良い結果につ
ながりやすいかすぐに判断でき、その時々に応じて自分の感情を調整します。
自分の気持ちを前向きにしたり、周囲にも良い影響を及ぼすことができるのです。
(2)気持ちを上手に伝えます。
EQを発揮する人は、自分の感情表現も豊かです。
「ありがとう」「嬉しいです」「ごめんなさい」などの気持ちを素直に言葉で、
そして言葉以外(ノンバーバルスキル=表情、しぐさ、声色)でも伝えます。
(3)相手の気持ちに寄り添います。
人と協働する際、相手の意向に関心を払い、相手の立場に立って考え、行動する
ことが出来ます。言葉に表れない人の気持ちを読み取ることも得意で、聞き上手
で、信頼関係を築きやすいため、チームワークに良い影響を及ぼします。
●「性格」ではなく、伸ばすことができる「能力」
EQは「性格」ではなく「知性・能力」です。そして誰にでも備わっている能力です
が、発揮度には個人差があります。それは人の感情に注目し大切に扱う意識や行動
習慣に個人差があるから。つまり、自分の発揮度を知り、望む行動習慣に修正すれ
ば、その人らしくEQを伸ばせ、成果を出しやすくなるのです。
●次回からは、EQの発揮のための12のトレーニングをご紹介していきます。