2022年5月の有効求人倍率が厚生労働省より発表されました。

有効求人倍率は、新型コロナ前に近い水準で安定。
2022年6月末、厚生労働省より2022年5月度の有効求人倍率の発表がありました。ここ数か月、新型コロナ登場前の水準に近い倍率で推移しており、採用難の状態が続きます。
1、2022年5月求人倍率の全体像
※厚生労働省より発表(2022年5月の有効求人倍率) ※暦年の数値は、原数値の月平均値
厚生労働省の2022年5月のデータをみると、新卒及びパートタイム除いた転職者層の有効求人倍率は1.27倍
ということです。2年前の2020年2~4月よりCOVID19の影響が大きくなり、雇用などにも大きく影響しま
した。しかしながらこの数カ月でCOVID19の影響前の倍率に戻りつつあります。
ただし、転職者層に比べ、パートタイムは、2020年5月のパートタイムの求人倍率に追いついていないことがわかります。実態としてはパートタイムの求人不足というお声を多くお聞きしますが、パートタイムの業務は派遣社員の雇用などで賄っているといったケースもあるため実態とデータの乖離を感じる部分もあるのかもしれません。
2、2017~2019年同時期の有効求人倍率
1.27倍という水準は、過去と比べてどのような数字なのでしょうか。2017~2019年同時期の有効求人倍率と比べてみましょう。

■2018年5月の有効求人倍率は1.50倍

■2019年5月の有効求人倍率は1.54倍

2022年度5月の求人倍率は1.27倍と2017年1月度の求人倍率と同様。2017年度は9月頃には1.4倍を突破し、2018年5月には1.5倍に至ります2019年も引き続き採用が難しい状況が続き、翌年からCOVID19の影響が雇用に影響を与えていきます。
2017年から2019年度は、パートタイムの求人難が大きく影響を与えて派生して、人数不足となり新卒者とパートタイムを除く転職市場に影響をあたえていると推測されていますが、今回はパートタイムのみ、新卒者とパートタイムを含む転職市場の求人倍率がほぼ同列なのを考えると、単純な人手不足ではなく、「例えば企業が必要としているスキルの人材が不足している」といった理由がが求人倍率に影響しているといった仮説も成り立ちそうです。
今後も引き続き、求人倍率を確認しながら情報共有をさせていただきます。