(3)新入社員は何を考えているか? 新入社員の早期戦力化のために(全6回)

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新入社員の指導・サポートをする上では、まず、新入社員を知ることが大切です。つまり、新入社員の立場に立って考えることができるかどうかと言うことです。特に、年代が離れている指導者は、「新入社員が、どんなことについて、どう感じやすいのか」について、学んでおくと良いでしょう。

●新入社員が辞めたくなる理由



(1)リアリティショック〜「こんなはずじゃなかった」と言う思い


・思っていた仕事と違う

・仕事が自分に合わないと思う

・思ったより仕事がキツイ

・もの足りない、成長できそうにない仕事

・会社の雰囲気が悪い

・希望しない部署に配属された

 

(2)対人関係がうまくいかない


・指導の仕方が合わない

・上司と会話しづらい、質問しづらい

・自分の考えを言わせてもらえない

・認めてもらえない

・放っておかれる

・相談相手がいない

・孤立してしまう

 

(3)将来キャリアへの不安


・将来自分が活躍するイメージが持てない

・この会社では成長できない

・キャリアモデルになる先輩がいない

・会社の業績が悪い

 

(4)労働条件・職場環境への不満


・残業代が出ない

・不快・不潔な職場環境

・ワークライフバランスが悪そう

・パワハラ・セクハラを見かける

・職場の雰囲気が悪い

・自分の居場所がない

 
●新入社員が伸びる要因

 

(1)自分の仕事には「価値」「意味」がある

入社したての新入社員には、補助的で、雑用のように思われがちな仕事を与えることもあるでしょう。仕事を振る時、「今、なぜこれをやるのか」「自分の将来にとってどう役に立つのか」など、仕事の価値や意味を伝えておくことも大切です。

(2)自己成長感を感じている

OJTや仕事を通じ、指導者から、成長を感じられるフィードバックを受けることで、自己成長感を感じることができます。
仕事への励みになり、将来への明るい展望を育みます。

(3)取り組むべき目標があり、達成感がある

小さくても良いので目標を提示したり、自分で目標を設定すること。そして小さな目標を達成するプロセスを繰り返していくことが、仕事への自信を育みます。

(4)将来、どんな活躍をしているか、イメージが持てている

ありたい姿をイメージできていることです。1年後、数年後、近未来像、中期の成長した姿を時々語る機会があると良いでしょう。なりたいキャリアモデルを意識することも役立ちます。

(5)指導者が的確で腑に落ちる教え方をしてくれる

行き当たり場当たりな指導ではなく、指導者に育成の意図があり、納得感が得られる教え方をしているかどうかは、新入社員の成長をに大きく左右します。

(6)相談できる人がいる

新入社員は「こんなこと相談して良いのか」など、ついためらってしまい、抱え込んでしまうこともあります。心配なことがある時、どうして良いかわからない時、安心して相談できる人がいることが大切です。

(7)処遇面に納得している

働く時間や休日休暇、給与、福利厚生などの処遇について不満や疑問を感じていないか、誤解をしていないか、よく確かめておきましょう。 


●Z世代が働きたい職場


<Z世代の特徴>

(1)ワーク・ライフバランス重視

意味がないと感じる残業や休日出勤を嫌う。「自分らしさ」を大切にするよう教育されたため、プライベート時間が削られる会社では自分らしく働けないと考え、離職につながることもある。

(2)自分に合う仕事・会社、将来への安心が大切

自分のやりたいことか、成長できるか、など、自分中心で考える。違うと思えば、すぐに転職する。高い報酬や大きな成功ではなく、安心して暮らせる安定性のある働き方を望む人が多い。

(3)コスパ・タイパ重視

ネットやスマホを駆使して、動画は移動中に倍速で視聴し、買い物もネットでリサーチして安くて良いものを見つける。AIも使いこなす。情報収集や仕事の習得も効率よくやりたい。

(4)承認欲求を満たしたい

InstagramやYouTube、他、目的に応じてSNSを使い分け、映える写真や動画をアップロードし「いいね」をもらってきた。仕事を覚えるプロセスで承認されるとモチベーションが上がる。


●Z世代が働きたい職場


(1)細かく丁寧な指導が受けられる



・失敗させて、後から訂正はNG。

まずは自分で考えてやってみて」と言われてやってみた後で、訂正されるのは無駄の極み。コスパ・タイパを求めるZ世代にはNG。まずは( あるべき姿・正解 )や( 手本 )を示した上で、そこに到達できるまで、丁寧に指導することで、意欲を高められ、良い信頼関係が築ける。

・注意される、叱られることへの耐性が低い

また、注意される、叱られる耐性が低く、反対に「承認欲求」は高いため、認めてくれない、納得できない注意をする上司・先輩には不満を感じやすく、距離を置くようになりがち。

・仕事の「意味」「意義」を教える

なぜ、今これをやる必要があるのかを伝えることも大切。目の前の仕事が、自分の成長にどう繋がるか、社会にとってどんな意義のあることなのかに腹落ちすれば、モチベーションが向上。

(2)時代に合った仕事のやり方ができる

効率的に力を発揮したいZ世代にとって、前時代的で非効率な仕事の進め方には不満を感じやすい。「これまでやってきたから」ではなく、新しいやり方やツールの導入にも取り組みたい。

(3)風通しの良い職場

Z世代は個性を磨き、自分の意見を持つことが大切と教育された世代。自分の意見をきちんと発言できる環境、年齢や上下の立場に関係なく、正しいと思うことが言え、採用される環境を求める。

(4)共感してもらえる

「ほめる」ことはやる気につながるが、それに加えて「共感」することも「認められた証」になる。「その考え、とってもわかる」「この書き方、いいと思う」といった会話が好まれる。

 

新入社員は何が苦手で、何に喜びを感じるかを理解した上で、人の気持ち、心理プロセスに沿った指導ができれば、新人を伸ばす育成につながりやすいでしょう。

 


次回は、「新人が伸びるOJT指導フレーム」をテーマにします。


文/研修・セミナー講師、国家資格キャリアコンサルタント 金津 豊



▪️新入社員の早期戦力化のために(全6回)

(1)5月病に打ち勝つ!

(2)メンター・チューター導入のススメ

(3)新入社員は何を考えているか

(4)新人が伸びるOJT指導フレーム

(5)上手なほめ方・叱り方、フィードバックの仕方

(6)新入社員の自立・自走のために

▪️OJT指導スキル研修

新入社員・若手社員の成長と定着に必要なOJT指導スキルを見直してみませんか。自ら考え行動し、自己成長感・自己効力感を育む指導の仕方を身に着けることで、早期離職防止、早期戦力化を応援する研修です。




▶研修のお問い合わせ・ご相談

 




<執筆者 バックナンバー>



★心理学をビジネスに活かそう!(1〜29)

(1)ギャップアプローチとポジティブアプローチ

(2)アンコンシャス・バイアス

(3)モチベーションの2つの源泉

(4)アンダーマイニング効果

(5)ファスト思考とスロー思考

(6)マインドセット

(7)学習性無力感

(8)「フロー」状態

(9)SOC 首尾一貫感覚

10)バーナム効果

11)バンドワゴン効果

12)結晶性知能

13)心理的安全性

14)モデリング

15)不合理な信念(Irrational Belief

16)フレーミング効果

17)返報性の法則

18)ほめる効果

19)ザイアンス効果(単純接触効果)

20)レジリエンス

21)囚人のジレンマ 生存競争を勝ち抜く戦略

22)満場一致のパラドックス

23)セルフ・アウェアネス(自己認識力)

24)ミラクル・クエスチョン

25)「WHY」が人を動かす?「ゴールデンサークル理論」

26)クリティカル・シンキング(批判的思考力)

27)「推し活」で磨くキャリア

28)やり抜く力=GRIT(グリット)を身につけよう!

29)リフレーミング

 

★社会人に求められるもう一つの能力「感情知能(EQ)」(1〜12)


(0)社会人に求められるもう一つの能力「感情知能(EQ)」

(1)セルフアウェアネス=自己認識力

(2)気持ちを切り替える力

(3)怒りの感情をコントロールする力

(4)やればできる感=セルフ・エフィカシー

(5)楽観的思考「なんとかなる」をつくり出す

(6)感情表現スキルを磨こう!

(7)アサーション/自分の気持ちを素直に伝える技術

(8)人との関係構築の第一歩【オープンネス(自己開示力)】

(9)もう「空気読めない」と言わせない!【モニタリング力を磨く(1)】

10)人の気持ちの読み取り方【モニタリング力を磨く(2)】

11)相手の立場で理解する【共感力】 

12)リーダーが備えておきたいEQ

 

 



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