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(1)5月病に打ち勝つ! 新入社員の早期戦力化のために(全6回)

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(1)5月病に打ち勝つ! 新入社員の早期戦力化のために(全6回)

ゴールデンウィークが明け、よく「五月病」などと言われる時期に差し掛かって来ていますね。
連休明けに出社してきた新入社員の皆様の様子はいかがでしょうか。

さて、「五月病」(最近は六月病とも言われます)は新入社員だけではなく、異動や昇進、キャリア入社(転職)した社員にも起きる現象です。それは、入社・配属・異動・昇進など、環境が変わる前に抱いていた「理想」と現実との「ギャップ」による「リアリティショック」といわれる共通の要因によるものです。

▪️リアリティショックとは

1958年に米国の組織心理学者E.C.ヒューズが提唱した概念で、入社や配属、異動、昇進前に抱いていた理想と、実際の職場環境・業務内容との間にギャップを感じ、心理的な衝撃や不安、モチベーション低下を覚える現象のことです。

特に、社会人経験の少ない学生にとって、内定承諾後は、やや不安も感じながらも、期待に胸を膨らませ、充実した社会人生活を心に描いた状態で入社を迎えます。

しかし、実際に入社してみると、自分の思うようにいかないことも多いものです。

リアリティショック

 
「憧れていた仕事とは違うように感じる」

「研修の時と違って、やってみると難しくてうまくいかない」

「目立つ同期社員がいて、思ったより存在感を発揮できない」

「思っていた仕事よりも負担が多く、相当キツイ」

「こんなぬるい仕事や働き方で、自分は成長していけるのか」

「希望した部署には配属にならなかった」

「仕事を親身に教えてくれない上司に当たってしまった」


このような感じ方は大小はあれども、多くの人が感じることです。
うまく乗り越えれば何でもないのですが、適応できないと、モチベーションが下がり、いろいろな問題が起こってきます。

⚫︎生産性の低下

社員のモチベーションの低下は、仕事にも影響します。注意力が散漫となりミスが発生しやすくなり、フォローすべき先輩・上司の負担も増えるなど、モチベーション低下の連鎖が生まれ、チームの生産性にも悪影響が生じます。



⚫︎早期退職

「自分はこの仕事に向いていない」と捉えてしまえば、もっと自分が活躍できる会社があるはずだと転職に走ることにつながるかも知れません。本当にミスマッチングだったのならそれも仕方がないかも知れませんが、何かの理解不足だけが原因だとしたら、とても残念な結果ですね。

早期退職

⚫︎
組織コミットメントの低下

早期離職者の発生は、社内にも微妙な空気感を与えます。同期の社員だけでなく、仕事を指導していた上司や先輩社員にもマイナスの感情を与えることになり、あきらめ感や組織内個々人の信頼関係が揺らぎ出すなど、チームワークの弱体化や組織コミットメントの低下にも繋がります。

組織コミットメントの低下

(参考)新規大卒就職者の離職状況(厚生労働省資料)

 
⚫︎心身の不調

環境変化に適応できず、ストレスが高じて心身に不調を引き起こしてしまうことがあります。無気力、不眠、頭痛、食欲不振、悲観的思考が現れ、症状が進むと「適応障害」や「うつ」と診断されることもあります。

心身の不調


▪️「早期離職防止」は「早期戦力化」でもある

採用活動や導入研修に尽力した人事部門にとっても、指導に力を注いだ配属部署にとっても、やはり新人の早期離職は避けたいところです。そして、新人の「早期離職防止」を講ずることは、新人の「早期戦力化」にも大きく寄与します。

なぜならば、両者とも、新人の仕事や組織への「モチベーション」の育成と大きく関わっているからです。

モチベーションの育成

 

⚫︎能力不足ではなく、モチベーションの育て方を考えよう

「早期離職」は新人の「能力」の問題そのものよりも、たとえば「不安」「不透明さ」「孤独感」「自己効力感不足」「成長実感不足」のような心理的な要因から起きやすいもの。

反対に、不必要な不安を払拭し、自分のやるべき仕事、その仕事をやる意味を理解した上で、不安なく指導者である上司や先輩を信頼し、1ミリずつでも前進できれば、自己成長を確かめながら、初めて取り組む仕事や難易度の高い仕事にも、積極的に挑戦していく新人になっていけるでしょう。

ぜひ、一緒に、「早期離職の防止」と「早期戦力化」を実現していきませんか。

早期離職防止は早期戦力化

そのためには、新入社員を指導する方に必要な関わり方を意識する必要があります。
次週より、具体的な関わり方をお伝えしていきます。


文/研修・セミナー講師、国家資格キャリアコンサルタント 金津 豊


▪️新入社員の早期戦力化のために(全6回)

(1)5月病に打ち勝つ!

(2)メンター・チューター導入のすすめ

(3)新入社員は何を考えているか

(4)新人が伸びるOJT指導フレーム

(5)上手なほめ方・叱り方、フィードバックの仕方

(6)新入社員の自立・自走のために

▪️OJT指導スキル研修

新入社員・若手社員の成長と定着に必要なOJT指導スキルを見直してみませんか。自ら考え行動し、自己成長感・自己効力感を育む指導の仕方を身に着けることで、早期離職防止、早期戦力化を応援する研修です。




▶研修のお問い合わせ・ご相談


 




<執筆者 バックナンバー>



★心理学をビジネスに活かそう!(1〜29)

(1)ギャップアプローチとポジティブアプローチ

(2)アンコンシャス・バイアス

(3)モチベーションの2つの源泉

(4)アンダーマイニング効果

(5)ファスト思考とスロー思考

(6)マインドセット

(7)学習性無力感

(8)「フロー」状態

(9)SOC 首尾一貫感覚

10)バーナム効果

11)バンドワゴン効果

12)結晶性知能

13)心理的安全性

14)モデリング

15)不合理な信念(Irrational Belief

16)フレーミング効果

17)返報性の法則

18)ほめる効果

19)ザイアンス効果(単純接触効果)

20)レジリエンス

21)囚人のジレンマ 生存競争を勝ち抜く戦略

22)満場一致のパラドックス

23)セルフ・アウェアネス(自己認識力)

24)ミラクル・クエスチョン

25)「WHY」が人を動かす?「ゴールデンサークル理論」

26)クリティカル・シンキング(批判的思考力)

27)「推し活」で磨くキャリア

28)やり抜く力=GRIT(グリット)を身につけよう!

29)リフレーミング

 

★社会人に求められるもう一つの能力「感情知能(EQ)」(1〜12)


(0)社会人に求められるもう一つの能力「感情知能(EQ)」

(1)セルフアウェアネス=自己認識力

(2)気持ちを切り替える力

(3)怒りの感情をコントロールする力

(4)やればできる感=セルフ・エフィカシー

(5)楽観的思考「なんとかなる」をつくり出す

(6)感情表現スキルを磨こう!

(7)アサーション/自分の気持ちを素直に伝える技術

(8)人との関係構築の第一歩【オープンネス(自己開示力)】

(9)もう「空気読めない」と言わせない!【モニタリング力を磨く(1)】

10)人の気持ちの読み取り方【モニタリング力を磨く(2)】

11)相手の立場で理解する【共感力】 

12)リーダーが備えておきたいEQ




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